クリニックだより



婦人科 / 月経のお悩み

生理のこと、
我慢しないでください。

生理痛・生理不順・経血量が多い…
それは治療で改善できるかもしれません。

知っていますか?

日本では約900万人が月経困難症(ひどい生理痛)と推計されていますが、実際に医療機関を受診しているのはわずか約6%にすぎません。「生理痛は我慢するもの」ではありません。痛みは治療で軽くなります。
(出典:日エンドメトリオーシス会誌. 2013;34:101)

① 生理不順・無月経

正常な生理の周期とは?

生理の周期が 25〜38日 で、周期ごとのずれが 6日以内 であれば正常範囲です。これに当てはまらない場合を月経不順、3ヶ月以上来ない場合を無月経といいます。

考えられる主な原因

妊娠
急激なダイエット・低体重
過度な運動
多のう胞性卵巣症候群(PCOS)
高プロラクチン血症
薬剤の影響
強いストレス

こんな場合は受診を

  • ・ 15歳を過ぎても初めての生理が来ない
  • ・ 規則的だった生理が3ヶ月以上来ない
  • ・ 生理と生理の間が6週間以上あく

② 経血量が多い(月経過多)

こんな症状はありませんか?

  • ナプキンを1〜2時間おきに替えないといけない
  • 経血に大きな血の塊が混じる
  • 健診で貧血を指摘されたことがある

考えられる主な原因

子宮筋腫
子宮内膜ポリープ
ホルモン異常(甲状腺など)
子宮腺筋症
原因不明のこともあり

問診・内診・超音波検査・血液検査などで原因を調べます。必要に応じて子宮鏡検査を行うこともあります。治療は原因によって異なりますが、ピル・IUD(ミレーナ)・手術療法などの選択肢があります。

③ 生理痛がひどい(月経困難症)

「生理痛は我慢するもの」は間違いです

日常生活に支障をきたすほどの生理痛は「月経困難症」というれっきとした治療対象の疾患です。適切な治療で痛みを大幅に軽減できます。

なぜ生理痛が起きるの?

生理中に子宮内膜からプロスタグランジンという物質が分泌されます。これが子宮を強く収縮させることで、下腹部痛・腰痛・吐き気・頭痛・下痢などの症状を引き起こします。
痛みが強い場合は、子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜症が隠れていることもありますが、器質的な原因がない場合も多くあります。

治療のステップ(産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023に基づく)

1

鎮痛薬(NSAIDs)

イブプロフェンやロキソプロフェンなどの鎮痛薬が第一選択です。痛みが出てから飲むより、痛みが始まる前・生理が開始する時に飲み始めると効果的です。

2

低用量ピル・LEP(保険適用)

鎮痛薬で効果不十分な場合や、痛みが強い場合に推奨されます。子宮内膜が厚くなるのを抑え、プロスタグランジンの産生を減らすことで痛みを根本から軽減します。
また、思春期の月経困難症では潜在的な子宮内膜症の合併率も高く、ガイドラインでは鎮痛薬だけでなくLEPによる治療と長期的な管理が推奨されています。

3

IUD(ミレーナ)・手術療法

原因となる子宮筋腫・子宮内膜症が見つかった場合や、ピルが使えない場合に検討します。

ホルモン剤への漠然とした不安をお持ちの方も多いですが、専門医の管理下で適切に使用すれば安全で有効な治療です。気になることは診察で遠慮なくご質問ください。

参考:産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023(日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会)

④ 生理前のつらさ(PMS・PMDD)

生理の3〜10日前から気分の落ち込み・イライラ・むくみ・頭痛などが出て、生理が始まると和らぐ状態をPMS(月経前症候群)といいます。精神症状が強い場合はPMDDと呼びます。

PMS・PMDDの詳しい説明はこちら →

⑤ 中高生・親御さんへ

「生理痛で学校を休む」は受診のサインです

生理痛で授業を集中して受けられない、部活を休む、寝込むほどつらい — それは治療が必要なレベルの可能性があります。思春期の生理痛を放置すると、子宮内膜症が進行するリスクもあります。早めに受診することが大切です。

中高生のみでの受診も、親御さんと一緒でも対応しています。「婦人科は大人が行くところ」ではありません。気軽にご相談ください。

思春期の診察について

  • 内診・経膣超音波は基本的に省略します(思春期の方)
  • 問診・腹部超音波・血液検査で多くの情報が得られます
  • ピル(LEP)は保険適用で処方できます(月経困難症の治療)
  • 「こんなことを聞いていいの?」と思うようなことも、遠慮なくどうぞ

❓ よくあるご質問

Q. 市販の鎮痛薬で少し効くのですが、受診は必要ですか?

A. 市販薬で対処できているうちは問題ありませんが、薬の量が増えてきた・効かなくなってきた・毎月の痛みで生活に支障があるなら受診をお勧めします。より効果的な治療法がある可能性があります。

Q. ピルを飲むと太りますか?将来妊娠できなくなりますか?

A. 現在の低用量ピル・LEPでは太るという科学的根拠はありません。また、服用をやめると通常1〜2周期で排卵が再開し、将来の妊娠・出産への影響はありません。

Q. 生理が来なくなってしまいました。受診が必要ですか?

A. はい。3ヶ月以上生理が来ない場合(続発性無月経)は受診が勧められます。ダイエット・ストレス・ホルモン異常など原因はさまざまで、原因に応じた治療が必要です。

Q. 中学生ですが、親と一緒でなくても受診できますか?

A. 原則として未成年の方は保護者の方と一緒のご来院をお願いしています。事情がある場合はお電話でご相談ください。

生理のつらさ、一人で抱えないでください。

瀬戸市・尾張旭市・守山区・長久手市・春日井市の方、
思春期の方・親御さんのご相談も歓迎します。

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0561-88-0311