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出生前検査について

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出生前検査について

Prenatal Genetic Testing

妊娠中に赤ちゃんの染色体の病気の可能性を調べる検査を「出生前検査」と言います。
出生前検査は、通常の妊婦健診に含まれる検査とは異なり、すべての妊婦さんが受ける必要があるものではありません。
受けるかどうか、どの検査を選ぶかは、十分な情報をもとにご夫婦でよく話し合い、ご自身の意思で決めていただくものです。

当院で対応できる出生前検査

クアトロ検査

スクリーニング検査
妊娠15〜20週・採血のみ

羊水検査

確定的検査
妊娠15〜18週
日帰りで受けられます

スクリーニング検査(クアトロ検査)から確定診断(羊水検査)まで、一貫して当院で対応することができます。
NIPTをご希望の方には、近隣の認可施設をご紹介しています。

このページについて

このページは出生前検査に関する一般的な情報を提供するものです。検査を受けることを推奨するものではありません。
検査の内容・意義・限界・結果によって生じうる状況について十分にご理解いただいた上で、検査を受けるかどうかをご判断ください。
ご不明な点は外来にてお気軽にご相談ください。

出生前検査の分類

出生前検査は「非確定的検査(スクリーニング検査)」と「確定的検査」の2種類に大きく分けられます。非確定的検査の中にも検査方法によって精度に大きな差があります。

非確定的検査(スクリーニング検査)

赤ちゃんが染色体の病気である「可能性(確率)」を調べる検査です。結果は確率として示され、確定診断にはなりません。陽性であっても必ずしも異常があるわけではなく、陰性でも完全に否定するものではありません。

クアトロ検査

4種類の血液マーカーから確率を算出。採血のみで受けられます。

検出感度(ダウン症) 約80%程度
実施時期 妊娠15〜20週
当院での実施 ○ 実施しています

NIPT(新型出生前診断)

赤ちゃん由来のDNA断片を解析。クアトロ検査より偽陽性が少ないスクリーニング検査です。

陽性的中率(ダウン症) 年齢により異なる
(25歳:約79%/40歳:約98%)
実施時期 妊娠9〜10週以降
当院での実施 ― 認可施設へご紹介

※ NIPTも確定診断ではありません。陽性の場合は羊水検査による確定診断が必要です。陽性的中率は年齢・トリソミーの種別によって大きく異なります。

スクリーニング陽性の場合、または最初から確定診断を希望する場合 ▼

確定的検査

赤ちゃんの細胞を直接調べることで、染色体の病気の有無を確定診断します。

※ 約0.3%の流産リスクを伴います。
※ 染色体異常以外の疾患は対象外です。

羊水検査

実施時期 妊娠15〜18週
所要時間 日帰り(入院不要)
当院での実施 ○ 実施しています

各検査の比較

クアトロ検査
当院で実施
羊水検査
当院で実施
NIPT
認可施設へご紹介
検査の種類 非確定的検査
(スクリーニング)
確定的検査 非確定的検査
(スクリーニング)
実施時期 妊娠15〜20週
(羊水検査も検討する場合は17週頃までが目安)
妊娠15〜18週 妊娠9〜10週以降
(施設により異なる)
検査方法 採血のみ 腹部から針を刺し
羊水を採取
採血のみ
わかること ダウン症候群(21トリソミー)・18トリソミー・開放性神経管閉鎖不全のリスク確率 染色体の病気の有無(確定診断)
染色体異常以外の疾患は対象外
主に21・18・13トリソミーのリスク
(施設・プランにより異なる)
母体・赤ちゃんへのリスク なし 約0.3%の流産リスク なし
結果が出るまで 約2週間 約2〜3週間 約1〜2週間
(施設により異なる)
費用(目安) 自費
約20,000円
(診察料別途)
自費
約150,000円前後
(診察料別途)
自費
10万円弱〜20万円程度
(施設・カウンセリング料により異なる)

クアトロ検査(母体血清マーカー検査)

お母さんの血液中に含まれる4種類の物質(AFP・hCG・uE3・インヒビンA)の濃度を測定し、赤ちゃんがダウン症候群(21トリソミー)・エドワーズ症候群(18トリソミー)・開放性神経管閉鎖不全である確率を算出するスクリーニング検査です。採血のみで受けられ、母体・赤ちゃんへの身体的なリスクはありません。

検査結果の解釈について

結果は「陽性・陰性」ではなく、「1/256」「1/1500」などの分数(リスク値)で示されます。
例えば「1/256」であれば、同じ結果を得た256人のうち1人にその病気がある可能性を意味します。最も高い値は「1/2」であり、「1/1」や「0」という結果は出ません。
示された数値が大きい(リスクが高い)と感じた場合は、羊水検査などの確定的検査を受けるかどうかを検討することになります。一定の基準値(カットオフ値)を上回った場合を「スクリーニング陽性」と呼びますが、陽性であっても多くの場合は実際には異常がない「偽陽性」です。
逆に「スクリーニング陰性」でも染色体異常を完全に否定するものではありません。
結果の意味については、来院時に医師が丁寧にご説明します。

当院での実施条件

当院で妊婦健診を受診中の方が対象です。妊娠15〜20週に実施できますが、結果を踏まえて羊水検査を検討する場合は17週頃までに受けることが望ましいです。
検査前に医師から説明を行い、同意いただいた上で実施します。

※ クアトロ検査は高齢妊娠の方ほどスクリーニング陽性になりやすい傾向があります。結果の解釈は年齢・週数・体重などの個別条件によって異なりますので、結果説明の際にご確認ください。

羊水検査

超音波で胎盤や赤ちゃんの位置を確認しながら、お腹に細い針を刺して約20mlの羊水を採取し、赤ちゃんの細胞の染色体を直接調べる確定的検査です。針を刺すため、感染や出血が起きることがあります。ダウン症候群・18トリソミー・13トリソミーをはじめ、性染色体の病気などさまざまな染色体の病気の有無を確定診断することができます。症状や病気の重さはわかりません。

当院では羊水検査を日帰りで実施しています

クアトロ検査でスクリーニング陽性となった場合の確定診断を、そのまま当院で受けることができます。また高齢妊娠などで「最初から確定診断を希望する」という方にも対応しています。入院は不要で、当日の外来処置として実施します。検査後は子宮収縮を抑える薬と抗生物質を内服していただきます。

流産リスクについて

羊水検査には約0.3%(300人に1人程度)の流産リスクを伴います。
また、染色体異常以外の先天性疾患や形態異常は、この検査では診断できません。
検査を受けるかどうかは、リスクとメリットをよく検討した上でご判断ください。

迅速検査(FISH法)について — オプション

通常の羊水検査は細胞を培養するため結果まで約2〜3週間かかりますが、当院ではFISH法(蛍光in situハイブリダイゼーション法)による迅速検査も実施しています。
FISH法では21番・18番・13番・性染色体など特定の染色体の異常を対象として1週間以内に結果が得られます。ただし調べられる染色体が限定されており、通常の培養検査を代替するものではありません。診断を確定するためのものではなく、あくまでも参考データとしての位置づけとなります。
FISH法は別途費用がかかるオプションです。ご希望の方は外来にてご相談ください。

主な対象となる方

以下に当てはまる方でも、検査は任意であり、必ず受けなければならないものではありません。

  • クアトロ検査でスクリーニング陽性となった方
  • 超音波検査で染色体異常を疑う所見が認められた方
  • 過去に染色体異常のあるお子さんを出産されたことがある方
  • 高齢妊娠で確定診断を希望される方
  • ご夫婦のいずれかに染色体異常がある方

※ 検査結果は約2〜3週間でお伝えします(FISH法オプションの場合は1週間以内)。検査の日程・費用については外来にてご相談ください。

NIPTをご希望の方へ

NIPTは、お母さんの血液中に含まれる赤ちゃん由来のDNA断片を解析して、主に21トリソミー(ダウン症候群)・18トリソミー・13トリソミーのリスクを調べるスクリーニング検査です。採血のみで受けられ、妊娠10週頃から実施できることが特徴です。

当院からNIPT認可施設をご紹介できます

NIPTは、日本医学会が認定した施設(認可施設)での実施が定められています。当地域には複数の認可施設があり、当院から紹介状を作成してご案内することができます。
NIPTに関心のある方、NIPTと羊水検査のどちらが自分に向いているか迷っている方も、外来でお気軽にご相談ください。

NIPTはスクリーニング検査であり、確定診断ではありません。陽性の場合には、確定診断のための羊水検査を受けるかどうかをあらためて検討することになります。陽性後の対応(確定診断・カウンセリング等)については、NIPTを実施した認可施設にてご相談いただくことになります。

検査を受けるかどうか、どの検査を選ぶか

出生前検査を受けるかどうか、どの検査を選ぶかは、ご夫婦にとって大切な判断です。
以下の点を、パートナーと十分に話し合っておくことが大切です。

  • 検査の目的・意義・限界について理解しているか
  • スクリーニングで陽性となった場合、どうするかについてある程度考えておけているか
  • 確定診断(羊水検査)を受けるかどうか、その流産リスクについて納得できているか
  • 結果にかかわらず妊娠を継続する意向か、あるいは結果によって判断が変わりうるか
  • 「知りたい」「知りたくない」どちらの気持ちも尊重されるものであること

検査を受けないという選択も十分に尊重されます。迷っている段階でも、外来でのご相談をお気軽にご利用ください。

遺伝カウンセリングについて

出生前検査に関して不安なこと、結果の解釈で悩んでいること、どの検査を受けるべきか迷っていることなど、検査の前後を問わずお気軽に外来でご相談ください。より専門的なカウンセリングが必要と判断される場合には、適切な対応についてご案内します。

出生前検査についてのご相談

検査を受けるかどうか迷っている段階でも構いません。妊婦健診の際に担当医にお声がけいただくか、WEB予約よりご来院ください。


WEB予約はこちら

お電話:0561-88-0311

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